豊島区立目白図書館 訪問記
last visit:2008/10/5
目白図書館の最寄り駅は西武池袋線椎名町駅。南口を出て、山手通りの椎名橋をくぐって、路地を数分歩いたところにあります。私もそのように目白図書館へ行ったのですが、後述するように目白駅から歩いて目白庭園に寄ると目白図書館をより楽しめるかもしれません。目白庭園と目白図書館の関係は?というのは、どうぞこの続きを読んでくださいね(笑)。
目白図書館は地下1階まである2階建ての建物です。2008年9月27日に老朽化対策の改修工事を終えてリニューアル開館した目白図書館は、建物の基本構造は改修工事前と変わりませんが、中の配架や部屋の使い方が少し変わりました。1階が雑誌・新聞コーナー、児童コーナー、社会科学・自然科学・芸術等の本。2階が中高生コーナーと小説、全集、総記の本に、閲覧コーナー。地下1階は図書館の事務室や閉架書庫、そして図書館とは別の目白第一区民集会室も入っています。
1階の配置は、図書館の入口から見て右にカウンター、さらに右に児童コーナー。入口左に新聞・雑誌コーナーがあり、その奥に書架が並んでいます。入口左の壁際には、豊島区立図書館では中央図書館に次いで2館目の導入となるICタグ自動貸出機がありますね。自動貸出機は2階にも1台あります。
児童コーナーは、入って左奥に4.5畳の畳が敷かれた読み聞かせスペースがあります。上にも書きましたが2008年9月27日にリニューアルしたばかりなので、畳もまだ新しい!ミッフィーの大きいぬいぐるみがど〜んと置いてあったり、ハロウィンのかぼちゃの飾り付けがあったり、楽しい空間です。
その読み聞かせスペースを左にみる位置の壁には「にんきものマップ」という図が貼ってあり、児童コーナーの配架図にアンパンマン、ピーターラビット、かいけつゾロリ、ミッフィーなどの本の具体的な場所が書き込まれています。これなら初めて図書館を利用しに来た人でも、すぐに人気本の場所がわかっていいですね。
雑誌コーナー手前には特集コーナーもありますね。円柱(というよりは円錐?)状の棚に表紙を見せて本を置くタイプの小さい特集コーナーですが、こういう円柱状の棚だと当時に複数の人が見やすくていいですね。私は特集コーナーに長居することが多いので、もしかしたら誰かが見たいと思っているのを邪魔しているかもしれないけど、円柱型の棚なら誰かが見ている反対側から見ることもできるし、長い立ち読みもしやすいです。
新聞・雑誌コーナーは、黄色い椅子の並ぶ空間。ここの椅子は一人分がかなり広いのですが、書架の中の椅子は結構コンパクトなんですよ。細長い半透明ガラス窓が、そこだけ他の壁面から外に出っ張る形であるのですが、その出っ張った狭い空間に白い椅子がぴったりはまるようにして置いてあるんです。椅子自体は背もたれも肘掛もないのですが、背後の窓と両脇の壁に囲まれているので、体格がよすぎる人はこの椅子には座れないかも?!
入口からみてやや左寄りにエレベーターがあるのですが、エレベーター向かって右にリサイクル本コーナーがありますね。まだリニューアルオープンしたばかりなので1冊もありませんが、今後は適宜補充されていくでしょう。1人10冊まで自由に持って帰れるので、目白図書館に来た際にはぜひチェックしてみてくださいね。
そうそう、目白図書館で漫画を読みたい人は気をつけてください。目白図書館には漫画の置き場所が3箇所あります。まず、児童コーナーのカウンターに近い棚。そして、1階の新聞・雑誌コーナーより入口に近い棚、後述する「赤い鳥」コーナーの右付近。それと、セット本はカウンターで管理しています。
一般書架と児童コーナーの漫画の棚の違いは、「ドラえもん」が児童コーナー、手塚治虫の漫画は一般書架、といった内容ですね。セット本は巻数の多い漫画を複数巻セットで閲覧したり借りたりする仕組みで、カウンターの正面の掲示板(記載台の右)に漫画のタイトルを貼ったカードが置いてあり、それをカウンターに持って行くとそのセット本を利用できます。セット本は布製の専用袋に入っているので、借りるときにも便利ですね。
2階は、階段を上がった正面が中高生コーナー。その右に小説等の棚があり、左に閲覧コーナーがあります。改築前の地下の読書室より、照明も明るいし、たぶん机の一人分のスペースも広くなったと思います。
中高生コーナーは新刊図書が階段を望むガラス窓のそばにあり、大人でも楽しめそうな本があったりするので、大人も借りたくなる、というよりたぶん借りる人がいると思います。すぐ隣に小説があって、中高生と一般の垣根がないようなこういう図書館って、私好きなんですよね。出版社などが勝手に作った読者層なんて無視して、面白いものならどんどん読んだ方がいいです。
そうそう、これは中高生コーナーの本だけでなく、一般の本もそうなのですが、新刊図書には本の背に「新刊」という青丸シールが貼ってあり、そこに油性ペンで月の数字が書いてあります(9月の新刊図書だったら「9」といった具合)。
そういえば、目白図書館の本は本の背にラベルが貼ってあるものが多いんです。古い本で紙が日に焼けてしまって文字が薄くなっているものには、テプラのようなラベルライターで作ったラベルを貼って、タイトル等を読みやすくしてくれるのは、見やすいだけでなく古い本も現役でいられるようにという思いが感じられて嬉しいなあ。
また、ぽるぷ出版の日本文学シリーズは、元々は本の背にシリーズの通し番号が印刷されていないのですが、図書館がラベルを貼ってわかるようにしてくれています。つまり、本の表紙や奥付などを見ればわかる情報を、本の背に貼ってくれているんですよね。本の背がずらっと並ぶ棚から本を選ぶことを考えた工夫だし、特に通し番号の情報なんかは、番号が抜けていることで今はこの棚にはない本があるということまでわかる。利用者もこういう工夫を上手に活かして利用したいものです。
一般書架のエレベーターの手前右にある棚は文学賞コーナー。直木賞、芥川賞、泉鏡花文学賞のような国内の文学賞受賞作品だけでなく、英国推理作家協会賞のような国外の文学賞受賞作品も置いてあります。ただ本をまとめて置くだけではなく、本の背表紙の図書館バーコードの上に受賞した賞の名前のラベルが貼ってあるので、棚を眺めて「あれ、これ何か受賞してたっけ」と裏表紙を見て確認するのも楽しいです。
そういう訳で、小説の棚にお目当ての本がなくても、この文学賞コーナーに置いてある場合があるので、目白図書館で小説をお探しの方はご注意ください。改修前は小説の棚のところに「この棚にない本でも文学賞の棚にあるかもしれない」旨の注意書きが貼ってあったのですが、改修後にはなくなってしまったのでできればまた貼って欲しいところです。
それと、図書館バーコードといえば、豊島区立図書館は各館ごとにキャラクターがあって、目白図書館は鳥のメジロなんです(単純といえば単純ですね 笑)。目白図書館の蔵書に貼られた図書館バーコードの上部には、メジロのイラストが描かれています。また、本の奥付ページに押す、蔵書登録日のハンコも同じ図案なんです。
文学賞コーナーの右下には外国語図書もあります。言語は英語だけですね。アガサ・クリスティやトム・クランシーのほかに、英訳された宮部みゆきの本などもありました。外国語図書は、児童コーナーに英語の絵本も80冊ほどあるのですが、なぜかピーターラビットの絵本だけはこちらの一般書架の外国語図書のコーナーにありますね。
さて最後に、目白図書館の一番の特色である「赤い鳥」コーナーの話を。1階の入口入って左の、特集コーナーの隣にある棚の窓から遠い側に「赤い鳥」コーナーがあるんですね。「赤い鳥」というのは大正7年から昭和11年まで発行されていた児童雑誌で、大きめの図書館では復刻版や名作集を所蔵していることも多いような雑誌なんです。
で、そうした図書館ではその「赤い鳥」を児童書資料の一つとして所蔵している訳ですが、目白図書館にとっての「赤い鳥」は地域資料でもあるんです。「赤い鳥」コーナーの右の壁には、「赤い鳥」についての説明が掲示してあります。
(前略)その全盛期、「赤い鳥社」兼鈴木三重吉宅は、「区立目白庭園」の東側(目白3-18-6)現在の「千種画廊」の場所にありましたが、他にもこのあたりの森の中の一軒家を事務所として借り、「赤鳥庵」(せきちょうあん)と名づけていました。「赤い鳥」は表紙なんてすごく可愛いのですが、中を開くと結構漢字が多くて、そのアンバランスさが面白いです。たぶん、対象年齢としては岩波少年文庫と同じくらいだと思うのですが、岩波少年文庫より難しい漢字が多いと思います。ふりがなが振ってあるとはいえ、昔の児童はすごいなぁ。
今では、その当時の痕跡は失われつつありますが、目白庭園内(目白3-20-18)にある数奇屋造りの建物「赤鳥庵」は、このことに因んで名づけられています。
当館では、私たちの街の歴史を思い起こすために、「赤い鳥」に関する資料を収集しております。
と、最後まで引っ張っちゃいましたが、これが冒頭に目白庭園に寄ることをお薦めした理由です。と言っても、私自身まだ目白庭園に行っていません(笑)。次は目白駅から歩いて、目白庭園のこともこの訪問記に盛り込みますね。

目白図書館

