台東区立中央図書館 訪問記
last visit:2008/1/3
最寄り駅はつくばエクスプレスの浅草駅です。浅草寺や花やしきなどがある辺りより北西、日暮里方面にちょっといったところですね。ですので、お時間があれば浅草散歩も兼ねられるし、合羽橋商店街の最北にあるので、合羽橋をぶらつくのもいいですよね。自転車で行くことの多い私には、うっかり合羽橋商店街からアクセスしてしまうと、歩行者に迷惑をかけることになってしまう要注意スポットでもありますが。自転車の方はぜひ言問通り側から行きましょう。
中央図書館は台東区生涯学習センターの1,2階、建物の入り口を入って左側にあります。この生涯センター、以前金竜小学校があった場所を利用して作ったようですね。自転車を駐めたところにちょっとした説明が書いてありました。その金竜小学校は言問通りをはさんだ向かい側に移転しています。
建物の中の図書館の区画に入ると、右に一般の図書館、左がこどもとしょしつとなっています。こどもとしょしつの入り口には「基本的に児童と児童に同伴する大人しか入れません」とあります。つまり私のような大人単独では入れないわけですね。残念。まぁ、最近はこどもを狙った犯罪が多いですからね。こんな制限を設けなくて済むような社会を私達大人が作っていかないといけませんな。
一般の図書室を入ると、右に新聞・雑誌コーナー、左にカウンター。カウンターのさらに左には池波正太郎記念文庫があります。新聞・雑誌コーナーやカウンターより奥に行くと、広い書架ですね。
書架の中に2階へあがる階段がありまして、2階には中高校生コーナーとCD・ビデオ・DVD。参考図書と郷土資料も2階で、そのエリアにはネット閲覧パソコンや無線LANコーナーもあります。
入り口の近くには、特集コーナーもありました。私が行ったときには「台東区で生まれた女流作家」の特集で、円池文子、吉本ばなな、瀬戸内寂静などが展示してありました。
こういったゆかりの文学については台東区、かなり豊富です。2階の郷土資料コーナーの中に台東区ゆかりの文学の棚があるのですが、台東区生まれの作家を挙げても、荒俣宏、石川淳、沢村貞子、山田太一などたくさん。「台東区生まれの作家一覧」というA4サイズの自由にもらえる印刷物があるのですが、表と裏に名前がぎっしりです。
それに何といっても池波正太郎。1階の池波正太郎記念文庫はなかなか立派です。
年表や書斎の再現、大江戸絵図に作品内で登場する場所を書き込んだものなどいろいろあるのですが、私が一番楽しんだのは自筆の原稿や絵画。おこがましいことを承知で書きますが、池波正太郎の字って可愛いですよね。絵も愛嬌があって、着物着て煙管咥えた鱸とか映画監督のイラストを集めたものが展示してあるのですが、眺めているだけで楽しい。
この奥には「時代小説コーナー」というエリアがありまして、こちらは池波正太郎に限らず様々な時代小説があります。池波正太郎の蔵書に、新たに収集したものを加えた文庫のようですね。貸出はしていませんが、閲覧はできるみたいですよ。
さて、一般書架に戻りましょう。一般書架の漫画の棚にも、「池波作品のまんが」のコーナーは別に設けてあります。といっても、さいとうたかをの鬼平犯科帳だけですが。
洋書もたくさんありますね。言語は英・中・ハングル。
また、福祉のコーナーには点字器がおいてあり、貸出もしているようです。点字の本が置いてある図書館は他にもありましたが、点字器の貸出をしている図書館はこれまでになかったような気がします。
1階書架の奥の方の全集がある辺りには、名著復刻本もありました。貸出も可能ですね。タイトルが読みにくくなっちゃっている本には、タイトルを書いたラベルを貼り付けてあったりして、大事に大事に扱われている本というより実際気軽に読まれている本という感じです。
そういえば、入り口の近くには破損本等の展示がありました。こちらは常設展示なのかな。書き込みがしてある本や、タバコの焼け跡がついてしまっている本などなど。利用されているうちにガタが来るのはどうしようもありませんが、こういった故意の破損はいけませんね。注意の喚起のために破損本の展示が常設でしてあるのは、いいのではないかと思います。
全体的にはさすが中央図書館だけあって、どのジャンルも満遍なくあります。浅草という場所からも、大道芸やサーカスの本は心持ち多めだったような気も。
これら大衆芸能の本も1階の書架を見ただけじゃダメですね。浅草ゆかりの本は2階の郷土資料コーナーにあります。
ここの郷土資料のコーナーはアメ横の資料なんかもあるし、ホントずるいです。いや、ずるいってことはないのですが(笑)、台東区自体が大衆文化で満載なので、そんじょそこらの区の郷土資料コーナーでは太刀打ちできない面白さがある。内容も歴史研究みたいな大層な気構えなしに読めるものがたくさんありますしね。
郷土資料コーナーと同じく2階にあるAV資料コーナーも広いですね。DVDはまだまだほんの少しですが、CDとビデオはたくさん。CD試聴機が3台あって、1人1日3枚まで試聴できるとのこと。
また、AV資料コーナーの奥にはマルチメディアコーナーというのがありまして、100円のチケットで2時間利用できるそうです。ネット閲覧、DTP、ビデオ編集などができる施設で、1階の総合受付(図書館の受付ではなく)の脇にチケットの販売機があります。図書館施設というより、公営マルチメディア利用サービスって感じでしょうか。外から眺めたところ、小綺麗なオフィスといった様子でした。
このマルチメディアコーナーではDVDの視聴もできます。なので、図書館でDVDを借りて、マルチメディアコーナーで視聴することもできますね。図書館とマルチメディアコーナーは別施設なので、DVDの視聴をしたい方は図書館で貸出手続きをしてからマルチメディアコーナーを利用することになります。
図書館の方に戻って、2階の一画にはビジネスルームという持参パソコンや電卓の使える部屋があります。ここは1人1日3時間の利用で、1回延長可能(つまり最大6時間)。但し、18時以降で空席があれば、再延長や再利用も可能です。2007年4月からこういった制限が設けられたようなので、利用者が増えてきているのではないでしょうか。
また、そのすぐそばにネット閲覧パソコンが設置されていて、以前はプリントアウトも有料で可能だったのですが、今は著作権者から印刷許諾を得ている有料データベースのみがプリントアウト可能なのだとのこと。
この図書館は、広い書架の中、気軽に座れる席がないのが辛いですね。雑誌コーナーの椅子席と中高校生コーナーの机席(中高校生しか利用できません)以外はカウンターに申し込んで決められた席を利用する閲覧席のみです。ですので、ご利用の際にはカウンターに申し込んで席を確保することをお薦めします。
カウンターに図書館カードを持って閲覧席を使う旨伝えると、番号札と利用時間を書いた紙を渡されます。番号は席の番号ですので、その席を探して利用するわけですね。その利用も決められた時間内となっています。
私は15:45頃申し込んで、15〜18時までの利用となりました。申し込んでから○時間利用する、といった形ではなく、時間帯で区切っての管理のようですね。利用については、30分前から1回だけ延長できるとのこと。
2階の郷土資料の閲覧机はそういった時間制限がないので、1日中利用したかったらそちらをすることになるでしょう。でも、こちらは郷土資料の調査をする方優先ということになっています。また、2階の郷土資料、参考資料、ネット閲覧PC、無線LANがあるエリアには無断持ち出しチェックゲートがあり、1階の図書を手続きなしにこのエリアに持っていくことはできないんですね。
そんなわけで、1日中好きな本をあれこれ手にとって過ごすのはちょっと難しい図書館です。場所柄利用者が多そうだし、時間制限せざるを得ないのでしょう。
大きくて利用者も多く、台東区ゆかりの資料も多い台東区立中央図書館ですが、この図書館のもう一つの特徴は23区の図書館の中で年明け最初に開館する図書館ということ。他の図書館は新年の4日か5日から開館するのですが、台東区立中央図書館は何と新年3日から開館しています。常連さんからお参りついでに来た人までなかなか盛況ですよ。普段から空席を見つけるのが難しい図書館ですが、1月3日も同様。
台東区立図書館は在住等の制限なく図書館カードを作れるので、浅草に遊びに来たついでに浅草の資料を読んでみたりなど、ぜひ利用してみてくださいね!

中央図書館

