練馬区立稲荷山図書館 訪問記
last visit:2007/12/15
稲荷山図書館は、最寄り駅は光が丘駅なのですが、ここから歩いていくととても遠いです。私は一度歩いたのですが、道が狭い割に車の量が多く、少々ひやひやしながら行ったあげくに休館日でした(笑)。光が丘が「作られた町」であるのに対し、周辺の町は「自然にそうなった町」で、その差が体感できた点では楽しい散歩だったのですが、どうしても歩きたい人でなければバスで行くのをお薦めします。稲荷山図書館の最寄のバス停留所は土支田二丁目。光が丘駅から土支田循環に乗ってもいけますが、こちらは本数が少ないんですね。それより石神井公園駅から成増駅南口に行く系統の石02,石03,石04(このどれでも土支田二丁目は停まります。石01は停まらないのでご注意)が便利です。
稲荷山図書館の場所は土支田二丁目停留所から林に分け入ったところ、というのは大げさですが、北東にある稲荷山憩いの森と西にある清水山憩いの森に挟まれた場所にあります。2階建ての建物で、正面には縄跳びをもった少女の像。
図書館1階は、入って左にカウンター。右に新聞・雑誌コーナー、文芸書。入った正面、ちょうどカウンターの前にあたる場所には中高生コーナーとCDコーナーがあります。それらの奥に児童コーナーと昆虫コーナーがあります。2階は文芸書以外の本。辞典類や過去の新聞も2階ですね。
2階の階段の左、エレベーター脇には土器の一部を復元したものが展示されています。稲荷山図書館を建てたときにこの場所で発見されたものだとか。縄文時代初期のものですって。
2階には書架と机席数席しかないので、ほとんど書架を回って本を探している人しかいない静かな空間。奥の窓からは隣の畑が見えて、それもこの静かな雰囲気の一要素となっていますね。決して交通の便のいいところではないので、その分本当に本が好きな人だけが来ているのかもしれません。
1階の新聞・雑誌コーナーの側にはリサイクル本コーナーがあります。利用者からの寄贈本と図書館の除籍蔵書をもらえるコーナーですが、1人 本10点、CD2点までと書いてある、ということはCDもリサイクルに出ることがあるんですね。
さて、前置きはこの辺で。稲荷山図書館の最大の特色は何と言っても昆虫コーナー。標本が壁一面に展示されているこのコーナーは、図書館の域を超えているといっても過言ではありません(いや、やっぱり過言かな 笑)。
なぜ稲荷山図書館に昆虫コーナーがあるのかというと
稲荷山図書館は、「稲荷山憩いの森」と「清水山憩いの森」に挟まれた位置にあります。この図書館周辺の樹木は、練馬区内でもっとも規模が大きく自然性の高いもので、動植物も豊富に見られます。稲荷山図書館では、周辺の自然環境を象徴するものとして昆虫を位置づけ、館内に昆虫コーナーを設けました。周辺の昆虫は千種以上いるものと思われます。ここに紹介する昆虫は、そのうちのほんの一部です。昆虫コーナーでは、たくさんの標本を展示していますので、ぜひご覧になってください。とのこと。
で、それを踏まえて館内を回ると、稲荷山図書館って傾斜を使って半地下っぽく作られているというか、児童コーナーの周囲の壁が大きいガラスで外が見えるんですけど、外の地面の方が高いんですね。土を掘り下げて稲荷山図書館の1階フロアがあるように見える。この造り、土中の昆虫のような気分になれるように意図したのではないかと私は思うのですが、どうでしょう。
昆虫コーナーの書架はというと、子供向けの昆虫の本や漫画から、外国語の雑誌や図鑑まで、区立図書館の1コーナーとは思えない充実っぷり。各地の昆虫同好会の会誌もたくさんあります。昆虫は特定の地域でしか見られないものも多いだろうし、各地の詳しい情報を知ることができるこういう資料は好きな方にはたまらないのでは。棚の分類も「486.3 有翅類」「486.4 直翅類(バッタ目)」「486.5 カメムシ目(半翅目)」といった形で、とにかく細かい!
こう書くと、好きな人しか楽しめないマニアックなコーナーと感じてしまうかもしれませんが、標本の他に昆虫の絵ハガキも展示してあり、こちらはやわらかい雰囲気。これは練馬区内で販売されている絵ハガキで、練馬区が「練馬区にちなんだ商品」として選定した「ねりコレ」にも選ばれているものだそうです。
壁際にはパソコンが2台置いてあり、これで昆虫クイズに挑戦することができます。「いなQ」というクイズで、稲荷山周辺の自然スポット、「中里泉公園」「清水山憩いの森」「稲荷山図書館」「稲荷山憩いの森」「土支田八幡宮」を散策して、昆虫等を発見するとクイズが出題されるという設定。
このクイズ、少なくとも私にはかなり難しいのですが、正解表示画面で「せつめい」ボタンをクリックすると、解説を映像付きで見ることができるので、遊び感覚でやっているうちに昆虫博士になりそう。現に私が行ったときも、小学生2人が全問正解を目指して何度も挑戦していました。このクイズソフトは何問もクイズが用意されているものの、5問で一度の挑戦が終わってしまうので、もし全問正解しても違う問題でまた楽しめるんですよね。
このクイズソフトって、稲荷山図書館でしかできないのでしょうか。もしそうだったら、もったいない気がしますね。区の刊行物と同様に販売したら買う人いると思うのですが、練馬区さんいかがでしょう。
と、このような感じで、稲荷山図書館は図書館というより軽く博物館的な施設なんです。「いなQ」も音が出るので、そのにぎやかなところも含めて。図書館に興味がない人でも、昆虫好きなら稲荷山図書館に行くべし!

稲荷山図書館

