江戸川区立篠崎図書館 訪問記
last visit:2008/9/24
篠崎図書館は、都営新宿線篠崎駅のすぐそばに2008年7月6日に移設された図書館。それ以前はもっと江戸川の近くにあったのですが、篠崎駅に西口という新しい出口を作って、西口に直結してビルを作り、その3階に移設したんです。ビルの1階と3階が篠崎文化プラザという施設で、その一画に篠崎図書館があるという形ですね。ビルの中にはスーパーのサミットや書店「ブックスゴロー」も入っています。篠崎図書館の特徴は「大人のための図書館」。旧篠崎図書館は一般(大人)向け資料と児童向け資料のある、よくある公共図書館だったのですが、そのうち一般(大人)向け資料だけをこの移設後の篠崎図書館に持ってきたんです。では、児童向け資料はどうするかというと、旧篠崎図書館を「(仮称)子ども未来館」に改築し、その施設に図書館機能も持たせるとのこと。23区では他に類を見ない「おとな図書館」が篠崎図書館なんです。
ビルの3階から篠崎文化プラザ内に入ると、まず目に入るのが「企画展示ギャラリー」と「伝統工芸CAFE Artisan」。伝統工芸CAFEでは小松菜そばや金魚関連グッズといった江戸川区の特産品や、江戸切子やこぎん刺しなどの伝統工芸品を売っています。名前の通り、コーヒーやケーキを食べる場所もありますよ。オープン当初はコーヒーやカフェラテ等だけで紅茶がなかったのですが、今は扱うようになって紅茶派の私は嬉しい限り。他には小松菜ジュースなどもあります。このカフェの食器は全て伝統工芸品ということなのですが、少なくともホットコーヒーやケーキの食器は、普通の白い食器にしか見えないんですよね(笑)。今度、アイスの飲み物を頼んで、どんな食器が使われているか更に調べてみます。
このフロアの奥には「江戸川総合人生大学」という施設があって、「企画展示ギャラリー」では「江戸川総合人生大学」の講座に関連した展示をするようです。「江戸川総合人生大学」は高校卒業後に進学する普通の大学ではなく、江戸川区の社会貢献のための学びと実践の施設。篠崎図書館の特集展示もこれらの施設と連動することがありますね。このフロア全体で江戸川区の文化があれこれつながっている感じになっています。
3階の篠崎文化プラザ入口から見て、それらの向こう、右奥に当たる広いスペースが篠崎図書館です。グレーの絨毯に黒の書棚で確かに大人の雰囲気。これで職員さんの制服が黒だったら美容院ではないかと間違えてしまいそうですが、そこはさすがに避けたのか赤い制服を着ていらっしゃいました(笑)。まあ、図書館内も全て黒・グレーを基調としているわけではなく、新聞・雑誌コーナーは白と赤、壁沿いの閲覧席は白の明るいイメージなんですけどね。
館内の配置は、入口右にカウンター、左に新聞・雑誌コーナー。入口入った正面にはCD・DVDコーナーがあり、その右にCD・DVDの試聴機とネット閲覧PCが並んでいます。CD・DVDコーナーの左やその奥全体は一般書架で、左側と奥側の壁沿いには閲覧席がずらりと並んでいます。図書館の右奥には別室で持参PCを利用できるメディアワークルーム、左奥にはグループ研究室もあります。カウンターからみて正面左にある2台のICタグ自動貸出機は東葛西図書館にあるものと同じですね。
新聞・雑誌コーナーにある棚の一つには、英語で書かれた美術書や写真集が表紙を見せて並んでいて、閲覧用というよりインテリアとして置いてある感じ。でも、これらビジュアル本なら英語が苦手な人でも見て楽しめますよね。雑誌ラックも少し変わっていて、本棚の各段の手前上に横棒を渡して、そこにブックスタンドを吊り下げて横にスライドするようになっています。最新号はそのブックスタンドに立てて、バックナンバーは本棚の中に入れているんです。このタイプの棚は他の図書館でも見たことありませんが、もしかして特注なのでしょうか。DIYをする人なら簡単に作れそうな面白い棚ですよ。
CD・DVDは所蔵点数もそこそこあるといったところでしょうか。落語のCDの棚には、全集に付いてくる解説本が置いてある(館内閲覧のみ)ので、それを見てどのCDを借りるか決めたりできますね。私のように、落語の知識があまりなくて、タイトルだけでどのCDと選べない人には、落語CDコーナーに解説本を置いてくれるというのは嬉しいな。落語に詳しい方も、全集にしか付いていない解説本が図書館で読めるというのはいいですよね。
そういえば、児童コーナーがない大人のための図書館であるところの篠崎図書館、童謡などの児童向けCDは所蔵しているんです(笑)。CDは図書に比べて、所蔵点数は少ないけど利用が多いものなので、「(仮称)子ども未来館」に改築されるまでの間もCDだけは篠崎図書館に置いておくということなのかもしれません。
書架のラインナップは、特に何かの資料を多く集めているといった様子はなく一般的。建物は新しくても、前からある図書館を移設した図書館なので、オープンしたてで所蔵数が少ないといったようなことはありません。中高生コーナーもありますが、やはり大人のための図書館だからか、POPなどもなく地味な様子であるところが他の図書館とは違った雰囲気。私もそうだったけど、早く大人になりたいと思っているような中高生だったら、児童コーナーの中にある可愛らしい感じの中高生コーナーより、こういう渋い中高生コーナーの方が好きになるかもしれませんね。
壁沿いの閲覧席は申込制で、9:00〜13:00、13:00〜17:00、17:00〜21:30という単位で利用できるのだそうです。一単位が4時間というのは長くて嬉しい。ただ、利用してみたところ、身長163cmの私で椅子の高さに対してちょっと机が低い気がしました。私、座高が高いんですかね(笑)。各席にはデスクライトがついているので、目にもいい席になっていると思います。
ネット閲覧PCは7台あって、こちらの椅子と机の高さは私にジャストフィット(笑)。このPCは1回30分、待っている人がいなければもう30分延長利用することができます。使ってみたところ、ブログはブロックされて見られないようになっていますね。公共図書館のネット閲覧PCは、あくまでも閲覧用ということで投稿などができるページは利用できないようにしてあるものも多いですが、情報としては私のブログをはじめ(? 笑)として、有益なブログも多いので、ブログは全てブロックというのは残念な気もします。
ネット閲覧に関しては、右奥のメディアワークルームでNTTコミュニケーションズのホットスポットを利用してネット接続をすることができます。荒川区立図書館のように図書館で持っているホットスポットIDを貸してくれるわけではなく、自分で事前にホットスポットの申込をしていない利用できないという、中野区立中央図書館と同じ仕組みですね。この部屋の席の利用についても、9:00〜13:00、13:00〜17:00、17:00〜21:30という単位で管理するのだそうです。13時や17時がきても、他の利用者がいなければ引き続き利用することができます。
左奥のグループ研究室はA,B,Cの3部屋あり、Aは4〜8名、BとCは2〜4名で利用できるようになっています。1回あたりの利用時間は4時間もこれまた長い。同じフロアにある江戸川総合人生大学と一緒に利用して、図書館で研究したことが実践につながったりしたら素敵ですね。
最近できた図書館は皆そうなのですが、篠崎図書館も吸音性が優れていて、ほとんど音が響きません。加えて、児童コーナーがないから子供の来館も少なく(といっても、図書館に入るのは年齢制限などなく自由ですよ)、本当に静か。集中して読書や調べものをしたい人には嬉しい図書館です。21:30までと開館時間が他の江戸川区立図書館より長いのも魅力ですね。江戸川区の大人の皆さん、ぜひ篠崎図書館で大人の読書・調べものをしてみてはいかがでしょうか。

篠崎図書館

