中央図書館
台東区立中央図書館 訪問記
台東区立中央図書館は、合羽橋商店街の北の端にある図書館。地域資料がとても充実しており、2011年11月からは自動貸出機・自動返却機・予約コーナーも導入。1階の「池波正太郎記念文庫」では、台東区出身の池波正太郎の自筆原稿、絵画、復元された書斎なども展示しています。
台東区立中央図書館は、浅草寺や花やしきなどがある辺りより北西、日暮里方面にちょっと行ったところにあります。駅でいうと、つくばエクスプレスの浅草駅か、日比谷線の入谷駅ですね。
つくばエクスプレスの浅草駅から行く場合は、A2出口を出て、左方向に進みます。しばらく行くと、左側に浅草ビューホテルやスーパーのライフが見えるので、ライフの先にある交差点で左折。そこから300mほど進んだ「合羽橋北」交差点で右折すると、すぐ右に台東区中央図書館が入っている台東区生涯学習センターが現れます。
入谷駅から行く場合は、1番出口を出て、目の前を通っている言問通りを左(浅草方面)に進みます。500mほど進んだ「金竜小学校前」交差点で右折すると、すぐ左先に台東区生涯学習センターが見えます。
台東区生涯学習センターがある通りは、料理道具や食器・厨房設備が揃っていることで有名な合羽橋商店街。料理のプロでなくても、ちょっと覗いてみたくなりますよね。もう少し足を伸ばせば浅草散歩もでき、それもお薦め。台東区中央図書館は毎年年始は1月3日からオープンしているのですが、その日はやっぱりお参りの後に来た風の人もちらほらいますよ。
台東区立中央図書館は、台東区生涯学習センターの1,2階の、建物正面入口から見て左方の区画にあります。1階の図書館エリアに入ると、右側が広い一般書架と新聞・雑誌コーナー、左側が児童コーナーになっています。2階は、中高生コーナーとCD・ビデオ・DVD、地域資料コーナーに、ネット閲覧PCと無線LANも使えるパソコンコーナーがあります。
1階の一般書架から入れる区画には「池波正太郎記念文庫」があります。ここは図書館のように貸出できる資料があるのではなく、浅草生まれの池波さんに関する貴重資料の展示や閲覧のみができる書籍を並べている施設です。こうして展示施設が図書館内にあると、気軽に入りやすいし、展示を見て読みたくなった本を図書館で借りることもできますね。
児童コーナーは、低い棚が並んでいる開放的な空間。児童コーナーらしい賑やかな飾りつけはあまりありませんが、窓際の棚上に絵本が表紙を見せて並んでいて、この区画に彩りを与えています。絵本は、日本のおはなしと外国のおはなしを別にして、それぞれ絵者の姓名の五十音順に並んでいますね。奥の読み聞かせコーナーも、さっぱり整然とした広い空間という印象です。
面白いと思ったのが、奥の絵本の棚。離れた置かれた棚に長い上板を渡しているといえばいいのか、横長の棚の間を一部くりぬいたといえばいいのか、棚の中に空間があるんです。デザイン的な遊びだと思いますが、私が子どもだったらこの穴を潜って遊ぶと思います(笑)。
読みものやちしきの本も、中央図書館らしくたくさん揃っています。読みものの棚の中で、シリーズもの読みものが入っているところでは、そのシリーズの全タイトル名とその所蔵場所(当館 or 閉架 or 他館)を記した紙をクリアホルダーに入れて棚に差しています。クリアホルダーが本より手前に飛び出しているので、見出し代わりにもなっているし、この表を見ればそのシリーズが全部で何冊あって、どんなタイトルなのかもわかっていいですよね。
また、児童コーナーといっても子ども向け資料だけでなく、例えば雑誌ラックには「たまごクラブ」「ひよこクラブ」などの親御さん向けの雑誌や「日本児童文学」といった雑誌もあります。ただ、平日・土曜は一般エリアが20時まで開いているところ、児童コーナーは18時で閉まってしまうので、これら児童コーナーにある大人向け資料を利用する方は気をつけてくださいね。
1階の一般書架エリアも広く、中央館だけあって全てのジャンルの資料が充実しています。中でも地域にちなんだ資料は多く、地域資料は2階に集められているのですが、1階の大衆演芸の棚なども、浅草にちなんでか所蔵数が多いように感じます。また、東京市浅草区(現台東区)生まれの池波正太郎に関しては、小説の書架にも池波正太郎コーナーがあり、漫画の棚にも池波正太郎コーナーがあり、2階のDVDの棚にも池波正太郎コーナーがあり…と、館内のあらゆるところに出没しています(笑)。
日本の小説は、著者名の姓の頭2文字+名の頭1文字を五十音順に並べてます。例えば、黒岩研(クロイワ ケン)なら「クロケ」、黒川鍾信(クロカワ アツノブ)なら「クロア」、黒須紀一郎(クロス キイチロウ)なら「クロキ」となり、その3文字が五十音順になるように並べてあるので、黒川鍾信→黒岩研→黒須紀一郎という順になるんですね。単純な名前の五十音順とは少し違うのでご注意ください。また、複数の作家の作品集は書名の頭文字で分類され、一人の著者の本より前に並んでいます。小説の「ク」の棚に行くと、最初に書名が「ク」で始まる作品集があり、その後、上に書いたような順で、分類記号が「ク○○」となる作家の本が並ぶという形です。
外国の小説は、「東洋文学」「英米文学」「ドイツ文学」といった形で国・地域別に分類した上で、それぞれの中で著者の姓名の五十音順。こちらは日本の小説と違って、姓2文字+名1文字のようなことはなく、純粋に姓名の五十音順です。
そんな広い一般書架ですが、気軽に座れる椅子席がないのがちょっと難点。新聞・雑誌コーナーには椅子がありますが、書架の奥の方からはかなり離れているし、利用者が多く混雑しています。一般書架窓際に並ぶ机席はカウンターに申し込む必要のある席で、区切られた時間帯で利用する仕組みになっています。ある程度の時間を過ごすなら、こちらに申し込んだ方がいいですが、こちらも埋まっていることが多いです。
外国語の資料も、雑誌や図書が充実しています。外国語雑誌は過半数が英語の雑誌で、残りの大部分はイタリア語のファッション誌です。外国語資料の過半数が英語というのは、どの図書館でも大抵そうですし、実際にそれだけのニーズもありそうなので納得なのですが、それに次ぐイタリア語雑誌の多さはかなり珍しいです。しかもそのイタリア語雑誌は全てファッション誌。率直にいうと偏りすぎという印象さえ受けるのですが、何か理由があるのでしょうか。
外国語図書は、大半を占める英語図書に加えて、中国語・ハングル・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ロシア語などがあります。英語の一般書は、図書分類に応じて見出しをつけて並んでいますし、英語の小説も、トム・クランシー、アガサ・クリスティ、パトリシア・コーンウェル、スー・グラフトンなどの人気作家には見出しがついているくらいです。原書と翻訳本を一緒に借りて読み比べると、語学の勉強になりますね。
さて、ここまでは昔から変わらない1階の様子を書いてきましたが、ここからは2011年11月18日から導入された新しい設備の話です。台東区中央図書館では、職員さんの手を介さずに貸出・返却・予約受取ができる自動貸出機、自動返却機、予約コーナーを新しく設置しました。そのうち、自動貸出機は他の自治体で導入されている機器より少し大きめ。というのも、日本初の機能を備えているんです。
今でもバーコード式自動貸出機を設置している図書館もありますが、最近の自動貸出機はICタグ式が主流。図書の裏表紙などにICタグが取り付けてあり、台の上にそれを乗せると貸出処理をしてくれます。ただ、このICタグ、図書なら取り付けやすいのですが、CD・DVDなどへの取り付け方が悩みどころで、多くの図書館では図書・雑誌をICタグで貸出管理していても、視聴覚資料は旧来のバーコード管理をしています。
都内だと、豊島区立中央図書館がCD・DVDの表面にICタグを取り付けて、視聴覚資料も含めたICタグ管理をしていますが、借りる方にしてみると再生機が傷つかないかなど心配。台東区立図書館の職員さんに伺った話でも、表面貼り付け方式はICタグが傷つくことが多く、弁償などで揉めるケースもあるのだとか。一度CD・DVDに貼り付けたICタグは剥がれないので、CD・DVDごと弁償してもらうことになるのですが、図書館用の視聴覚資料はレンタル用の著作権料込みなので、市販品より高いんですよね。
で、そうした問題を避けるために台東区中央図書館が導入した方式は、CD・DVDケースにICタグを取り付ける方式。このCD・DVDケースは、図書館の棚に並んでいるときにはロックされていて開けられず、自動貸出機で貸出処理をする流れでロック解除するようになっているんです。まず、台東区中央図書館の自動貸出機は、見た目からして他の自治体の自動貸出機よりかなり大きくて、右に何やら長い溝がある。その溝の謎はCD・DVDを借りるとわかるのですが、貸出した資料の中にCD・DVDがあると、「この資料を溝に通してください」というメッセージが出るんですね。そこにケースを通すとあら不思議(笑)、今までロックされていたケースが解除され開けるようになっています。
このケース通しは意外とタイミングと通し方が難しく、私は何度も失敗しました(笑)。たぶん、ランプの色(緑に変わってから通せといわれる)をちゃんと確認することと、ケースを溝の奥までしっかりつけるのが成功するコツだと思います。もう一つ難点を挙げるとしたら、ライナーノーツもケースの中に収められているので、解説文を読んで借りるものを選ぶということができない点ですね。CD・DVD収納ケースとは別に、ライナーノーツ収納ケースを用意して、自動貸出でのロック解除ではCD・DVD収納ケースだけを通すようにするとかすれば、どうにかなりそうな気もします。
私の感想としては、高額弁償の危険をはらんだ「CD・DVD表面へのICタグ取り付け方式」よりは、「ケースへのICタグ取り付け方式」の方が安心して利用できます。ケースの解除処理も慣れれば問題ないでしょう。この日本初の方式がこの先広まるかどうかは評判次第、台東区中央図書館利用者の方々は積極的に職員さんに感想を伝えましょう!
台東区中央図書館の自動貸出機はユニークな機能を備えているものの、自動貸出機自体は都内でもかなり広まっています。一方、自動返却機は23区では葛飾区中央図書館に次いでおそらく2番目(日比谷図書文化館の2階カウンター「返却ボックス」もICタグ付きのものだけを受け付ける返却ボックスなので、自動返却処理が行われている可能性が大きいと思いますが未確認。もし、これが自動返却機なら日比谷図書文化館が2番目で、台東区中央図書館が3番目)、予約コーナーは葛飾区中央図書館、立石図書館に次いで3番目の導入です。
自動返却機は、1階一般エリアカウンターにあるブックポストのようなもの。この中に入れられた資料のICタグを読み取って、自動的に返却処理するようになっており、利用者としてはブックポストと同様に資料を入れるだけです。ここに返却できるのは図書や雑誌のみで、CD・DVDなどの視聴覚資料は従来通りカウンターで職員さんに渡して返却処理をします。ICタグがCD・DVDケースに貼り付けられているからといって、ケースだけで返却処理しようとしても、職員さんの中身チェックで防げるということです。
予約コーナーは、1階一般エリアカウンター向かって右の小部屋。棚に並んだ取り置き資料の中から、自分が予約したものを探して、自分で貸出手続します。自分で探さなければならないのが面倒でもありますが、悩み事に関する本など、他人に見られたくない本を借りるときなども、気兼ねなく予約できますね。
予約コーナー利用の際には、まず予約コーナー手前左にある機械に自分の図書館カードを読み込ませます。すると、届いている資料の名前と場所が表示されます。場所は「A-2」といった具合に、アルファベットと数字の組み合わせです。表示されたものを覚えて予約コーナーの中に入ってもいいし、必要ならば図書館カードに印刷することもできます。
予約コーナーの周囲には棚が並んでおり、アルファベット+数字のラベルが貼られているので、それを手掛かりに自分の予約資料の場所を探します。アルファベットが棚の縦列を示していて、入って右から反時計周りにAから順に並んでおり、数字が上から何段目かを示しているという単純な区分けなので、すぐ見つかると思います。資料が見つかったら予約コーナー内の自動貸出機で貸出処理をすれば、予約受取が完了。手続自体は大して難しくないけど、予約コーナー内に自動貸出機が1台しかないので、他に待っている利用者がいると早くしなきゃとあせっちゃうかも。
予約コーナーの説明で「図書館カードに印刷することもできます」と書きましたが、台東区中央図書館では検索機での検索結果印刷なども紙ではなく図書館カードにするんです。中央図書館で自動貸出機、自動返却機、予約コーナーが導入されるにともなって、その少し前から台東区立図書館全体で、図書館カードがリライト式に変更したんですね。で、それまでは貸出の際に貸出資料のタイトルと返却期限が印刷された貸出票が渡されていましたが、その内容が図書館カードに印刷されるようになりました。ミスタードーナツのポイントカードって、その時点でのポイント数を毎回磁気印刷しますよね。あんな感じのカードで、ちょうど色もミスドのカードっぽいです(笑)。
中央図書館以外の台東区立図書館では、そのように貸出情報が図書館カードに印刷されるだけですが、中央図書館では、予約コーナーの資料の場所や、検索機の印刷にも図書館カードが使われます。検索機の印刷についてはどちらかというと不便で、利用したい資料が複数ある場合、紙印刷だったら必要分を全て印刷して、それを持って書棚を巡ることが可能でしたが、図書館カードの印刷では毎回前の情報を消して印刷することになり、検索結果を手掛かりに何冊も本を探したときには非常に不便です。また、図書館カードは小さいので、資料情報が多いときには、全てが印刷されません。ちなみに、検索機はタッチパネル&キー入力式とマウス&キー入力式の2種類がありますが、印刷できるのはタッチパネル&キー入力式だけですのでご注意を。
また、そんな風にいろんなものが印刷できるようになっているため、貸出処理のときに更新した「現在借りている資料とその返却日」も他の何かを印刷したら消えてしまう。そこで、中央図書館の検索機では、最新の貸出状況を図書館カードに書き込む機能がついています。タッチパネル&キー入力式の検索機で、「貸出予約状況」をタッチし、利用者Noと暗証Noを入力して、図書館カードをカードリーダーの中に入れてから「カード印刷」をタッチすると、最新の貸出状況が印刷されます。実は資料返却の際にはカードは使わないので、返却しても次に何も借りなければリライトもされず、カードの印刷は最後に借りた資料の情報がいつまでも残ってしまうんですよね。もしそれがイヤなら、中央図書館の検索機のこの機能を使えば、最新状態に更新できますよ、
訪問記も長くなってきたので、そろそろ2階へ進みましょう。2階にある視聴覚資料はCD・ビデオ・DVDを所蔵しており、点数も多いです。視聴覚資料コーナーにも自動貸出機があるので、いちいち1階まで行かなくても貸出できます。CD試聴機も3台あり、1人1日3枚まで試聴できるとのこと。
また、AV資料コーナーの奥にはマルチメディアコーナーというのがありまして、100円のチケットで2時間利用できるそうです。ネット閲覧、DTP、ビデオ編集などができる施設で、1階の総合受付(図書館の受付ではなく)の脇にチケットの販売機があります。図書館施設というより、公営マルチメディア利用サービスって感じでしょうか。外から眺めたところ、小綺麗なオフィスといった様子でした。
このマルチメディアコーナーではDVDの視聴もできます。なので、図書館でDVDを借りて、マルチメディアコーナーで視聴することもできますね。図書館とマルチメディアコーナーは別施設なので、DVDの視聴をしたい方は図書館で貸出手続きをしてからマルチメディアコーナーを利用することになります。
中高生向けの「グリーンコーナー」は、2階の視聴覚資料がある区画の隅にあります。一般書架の大きさに対して、この中高生コーナーは冊数が少ないのですが、そのせいで中央図書館内での他の棚とはちょっと雰囲気の違った棚になっています。
普通の中高生コーナーのように、小説以外の書籍は日本十進分類法順に並んでいるのですが、ジャンルの境目に仕切りなどがなく、ただただ本が並んでいるんですね。一応、棚上部には何となくの位置がわかるような見出しはついているのですが。本を探すときには仕切りや見出しが棚に差してある方が絶対見つけやすいですが、ここの中高生コーナーは冊数が少ないので、仕切りがなくてもどうにかなる。で、仕切りがないので、経済の本を見ていたはずが、いつの間にか社会全般のエリアに突入していたりして、予期せぬ本に出会えそうな感じなんです。
たくさんの資料を整理するために、きっちりと分類している中央図書館内において、この中高生コーナーだけが妙に緩くて、何とも面白いです。読みたい本が決まっていても、それ以外の棚全体にざっくりと目を通したくなるようなコーナーです。
視聴覚資料コーナーからドアを隔てて地域資料コーナーがあるのですが、地域資料コーナーに入ってすぐ左には、ビジネスルームという持参パソコンや電卓の使える部屋があります。ここは1人1日3時間の利用で、1回延長可能(つまり最大6時間)。但し、18時以降で空席があれば、再延長や再利用も可能です。
また、もう少し進んで地域資料コーナーの中に入った左側には、ネット閲覧パソコンが6台設置されていて、有料データベースに関してはプリントアウトも可能です。ここも以前は空いていることもあったのですが、現在は利用者が増えているような印象です。
2階の地域資料こそは、台東区立中央図書館の真髄と言っていいでしょう。浅草や上野をはじめとした台東区の資料や東京都の資料がずらっと揃っています。奥には展示コーナーがあり、普段は書庫で管理している資料の一部を展示しています。
数ある地域資料の中でも、閲覧しやすくて、老若男女を問わず楽しんでもらえるいう点でお薦めなのが、5番の棚のカウンター寄りにある「高相嘉男コレクション」。アマチュアカメラマンの高相嘉男さんが、昭和30年代から平成初めにかけて撮影した浅草・上野などの写真がファイリングされています。昔の街の姿を知る人には懐かしいし、知らない人も今の街の様子との相違点を楽しめると思います。
また、こちらは申請して閲覧する資料ですが、中央図書館が昭和49年から(途中、中断した時期もあり)台東区内の約60箇所で定点撮影を行っている記録資料もあります。台東区は早稲田大学メディアデザイン研究所と共同で、区所蔵の写真の整理・活用を進める「台東区写真アーカイブス」プロジェクトを行っていて、ネット上にも「文化探訪」というサイトを作ったりしているんですよね。最近、他の区でも、昔の風景写真や映像を図書館が収集・整理する動きがありますが、整理や公開の進捗度では台東区がかなり進んでいると言えると思います。
また、「台東区ゆかりの文学コーナー」には、幸田露伴、高村光太郎から、唐十郎、よしもとばななまで、台東区にゆかりのある作家や文学作品が多数収集されています。やはり、古くから繁華街だった場所なので、ゆかりのある作家の数も多いです。こういうコーナーを作っても、ゆかりの作家がそれほどいない区市町村の方が多いですから、何人か分けて欲しいくらいです(笑)。
それらの作家の著作物だけでなく、直筆原稿や書簡・色紙なども所蔵しており、奥の展示コーナーでその一部を展示しています。1階の一般書架にしか用事がない人も、時間があるときにこの展示コーナーに寄ってみると、遠い存在だった作家に親近感が沸くかも?!
2階の地域資料コーナーだけでも充分お腹いっぱいになれるのですが(笑)、更に楽しませてくれるのが1階の「池波正太郎記念文庫」。東京市浅草区生まれの池波さんの年表や書斎の再現などの常設展示のほか、自筆の原稿や絵画も、期間ごとに入れ替えて企画展示しています。池波さんの字って、何か可愛らしいんですよね。絵も愛嬌があって、着物着て煙管咥えた鱸とか映画監督のイラストを集めたものが展示してあるのですが、眺めているだけで楽しい。
この奥には「時代小説コーナー」というエリアがありまして、こちらは池波正太郎に限らず様々な時代小説があります。池波正太郎の蔵書に、新たに収集したものを加えた文庫のようですね。貸出はしていませんが、閲覧はできるみたいですよ。
図書館というと読書のイメージしかない人もいるかもしれませんが、観光地である浅草のそばに、昔の浅草がわかる資料が揃っている図書館があると、観光の際に寄ってみたくなりませんか?さっき歩いた場所の昔の姿がどんな様子かって、興味ありますよね。
それに、冒頭にも書きましたが、この台東区立中央図書館は新年3日から開館しています。以前は、23区内で年始の開館が一番早い図書館だったのですが、いまや葛飾区中央図書館が元旦から開館するようになり、1月2日になると更にいろんな館が開館するので、台東区は年始最初に開館する館から脱落することに…。でも、台東区中央図書館は浅草寺と近いので、初詣の後に図書館で浅草寺の昔の写真を見る、なんてことも楽しめますよね。
もちろん、研究や読書のニーズにもしっかり応えてくれる図書館です。溢れんばかりの台東区の資料を堪能してください!
